最近長編アニメを全話一気に見るということをしております。
最近立て続けに見たのは以下の3作品。


聖戦士ダンバイン
忘念のザムド
ターンAガンダム


今回あげる作品に共通するのは一部に評価は高いが人気の無い作品という点にあると思います。ダンバインとターンAは富野作品なわけですが、富野作品には子供に戦争を見せるという強いテーマがあります。テーマが高尚である程、子供には敬遠されることになるでしょう。特に戦争に善悪があるのか?結局は兵器じゃないかということになってしまいます。
 
ダンバインは皆殺しの富野の本領発揮でみんな死んでしまうラストの喪失感はすごいものです。子供に戦争を見せることが目的なのだからハッピーエンドはあり得ないわけですが、見る子供にしてみたらたまったもんじゃありません。
 
戦争に善悪を付けることは難しい作業ですが、ダンバインでは戦う理由はオーラバトラーという兵器を使ってバイストンウェルから兵器を無くす為戦っているのだという下手をしたらご都合主義とも取られない命題を見事に成し遂げた作品です。最後はみんな兵器もろとも死んでしまわなければいけませんでした。
 
このように戦うことを正義として肯定するのは難しいわけですが、忘念のザムドでは戦うこと事態を否定することになってしまいます。ザムドという力を手に入れた主人公ですがほとんど最後までその力を発揮した戦いというのがありません。そのため最後まで見た人は物足りなさを感じることになります。他のアニメのいいとこ取りではありますが、アニメーションとしてはよく出来ていると思います。関係ありませんが特に歩くシーンの描き方は面白いです。
 
最後にターンAですが、戦争というかパレスチナ問題みたいなことに。移民者と先住者の戦いという子供には到底わからないようなことをやってしまいます。リアルな戦争なわけですからガンダムに無差別に敵を倒させるわけにもいかず、活躍する戦闘シーンが少なくなっています。子どもが見てもぜんぜん面白くないでしょうから相当人気が無かったでしょう。また、キャラクターが無駄に変なのが多いのも特徴で美形キャラがあまり好きではない私としてはいいけど、子供受けは悪かったと思われます。
 
このターンAにはロボットアニメなのに戦闘シーンが少ないとか途中だらだらしてるとか欠点はたくさんあるのですが、ラストがすごくよく出来てるので我慢して最後まで見るといいかもしれません。このラストから逆算して物語を作ったと思えるくらいです。ラストを見ると実は主役はソシエなんじゃないかと思えてきました。